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2017年4月

2017年4月 5日 (水)

糖尿病衰弱死 懲役14年6月判決! 怪しい非科学的治療にだまされるな!・・西田公昭・立正大教授が警鐘

こういう事件を学校教育で教えるべきです。被害にあってからでは遅すぎます。
人間らしく生きるために教えなくてはいけないことが、なおざりにされされています。

森友学園もしかりですね。

 

毎日新聞2017.3.31

https://mainichi.jp/articles/20170331/ddl/k09/040/313000c

より

 

衰弱死 懲役14年6月判決 典型的マインドコントロール 専門家が社会に警鐘 /栃木

 

 宇都宮地裁で今月24日、1型糖尿病だった小学2年の男児がインスリンの投与を止められ衰弱死した事件で、殺人罪に問われた近藤弘治被告(62)に、懲役14年6月が言い渡された=24日に控訴。近藤被告は、病を治す特殊能力がある「龍神」を自称。両親はなぜ信じてしまったのか。専門家は、近藤被告の手法を「典型的なパターン」だと指摘する。【野田樹】

 

 判決によると、今井駿さん(当時7歳)は2014年11月、1型糖尿病の診断を受けた。駿さんがインスリン注射を嫌がる姿を見た母親は、「わらにもすがる思い」で、同12月に被告に相談。「『治るよ』と言われ、どん底からバラ色の気分になった」と、証人尋問で振り返った。

 15年2月、被告を信じた両親は、「インスリンは毒だ」などと言われ、インスリン投与をやめた。同3月、駿さんは高血糖で体調を崩して入院した。退院後に投与を再開したが、両親は「指導に従わなかったために起こった事」と被告から言われ、再び投与を中止。翌月下旬に、駿さんは衰弱死した。

 マインドコントロールなどを研究する西田公昭・立正大教授(社会心理学)は、「一度依頼してしまうと、どんな結果になっても『ハズレのない構図』になっている」と説明した。

 駿さんの母親は「わらにもすがる思い」で、非科学的な治療に半信半疑だった。しかし、一度依頼してしまうと、たとえ失敗しても「疑っていたから罰が当たった」という言葉で説明がついてしまう。半信半疑な母親は、「そうかもしれない」という思いから逃れられず、二度にわたってインスリン投与をやめてしまった。

 また、近藤被告と行動を共にする信者が、重要な役割を果たしたとも指摘。証人尋問などによると、両親が近藤被告に相談した際、女性信者が同席し、「親族の動かなかった腕が動くようになった」などと、治療の成功体験を話したという。「治るかもしれないと思ったところに、『体験談』という現実感を与えられると、人は怪しくても信じてしまう」

 西田教授は「母親は完全に依存状態に置かれている。一種のマインドコントロール状態と言っていい」と結論付けた。同様の事件は過去にも繰り返されている。「(助け出すには)信じていない外部の人が引っ張り出すしかない。社会全体で、人がだまされる構造への理解を深める必要がある」と警鐘を鳴らした。

 

繰り返されるカルト被害 責任の認定、画期的

 宗教が絡むものなど非科学的な治療を信じ、子どもが犠牲となった事件は過去にも繰り返されている。2005年には、岐阜県恵那市で今回の事件と同様に、1型糖尿病患者の少女が犠牲となった。

 遺族の代理人弁護士によると、中学1年の少女(当時12歳)は、1型糖尿病によるインスリン注射を約4年間続けていた。しかし、少女と母親は「1型糖尿病が一生治らない」という専門医の言葉を悲観した。2人は、未承認医薬品「真光元(しんこうげん)」の効能を聞き、開発者の男の講演会に参加。男の神通力と真光元の効能を信じてしまった。

 刑事責任を問えず、少女の両親は、男の民事責任を追及したが敗訴した。それだけに、カルト問題に詳しい代理人の山口広弁護士は、全面的に近藤被告の責任を認めた宇都宮地裁判決について「被害者の立場でよく考えた判決。今後に大きな警鐘を鳴らすものだ」と評価した。【野田樹】

 

 ■非科学的な治療で子どもが死亡した事件

 ◆「加江田塾」ミイラ事件

 2000年1月、宮崎市の民家にある「加江田塾」でミイラ化した男児(当時6歳)と乳児の2遺体を発見。男児は重い腎臓病で、乳児は未熟児だった。親から相談を受けるなどして治療を引き受けた塾代表の男は「復活のためにエネルギーを送っていた」などと供述。男と幹部の女が保護責任者遺棄致死罪などで有罪判決。

 

◆「真光元」事件

 05年7月、岐阜県恵那市の「次世紀ファーム研究所」で1型糖尿病の中学1年の少女(当時12歳)が死亡した。母親は、「真光元(まこも)神社」の宗祖の男が開発した未承認医薬品「真光元(しんこうげん)」が1型糖尿病に効くと信じて服用させた。少女は、男が開所した研究所にインスリンを持参せずに宿泊した。「真光元」を販売した経営者が薬事法違反の罪で有罪判決。

 

◆「新健康協会」放置死事件

 09年10月、福岡市のアトピー性皮膚炎の生後7カ月の幼児が搬送先の病院で死亡した。両親は自然治癒による回復を教えとする「新健康協会」の信者で、「浄霊」と呼ばれる手かざしで回復すると信じていた。両親は殺人容疑で逮捕され、保護責任者遺棄致死罪で起訴。同罪で有罪判決。

 

◆「滝行」事件

 11年8月、熊本県長洲町で中学2年の少女が、「滝行」と称して2.5メートルの高さから流水を浴びせられ窒息死した。少女の病気を治そうと、父親が「中山身語正宗」の僧侶に相談。「滝行で除霊すれば治る」と言われ、教会内で「滝行」を繰り返していた。父親と僧侶が傷害致死容疑で逮捕・起訴され、有罪判決。

 

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